*Please note that this talk and Q&A will be given in Japanese*
アジア太平洋戦争開始前、1940年から日本政府によって唱えられた「大東亜共栄圏」という構想は、さまざまなイデオロギーなどから語られがちであるが、報告者は基本的に日本を盟主とした経済自給圏の構築が本質だったと考える。
1942年2月に設置された大東亜建設審議会では、「経済自給圏」としての構想が検討された。その構想には、いったいどのような特徴や政策的意義があったかのか、答申案の作成過程を通して解明する。また、そこで作られた構想が、アジア太平洋戦争のなかで、どのように展開したのかも見ていきたい。
本報告は、これまでの研究成果に基づいて、一般読者向けにまとめた拙著『大東亜共栄圏―帝国日本のアジア支配構想』(中公新書、2022年7月)の一部を、より詳しく報告するものである。
安達宏昭
Prof. Hiroaki Adachi
東北大学大学院文学研究科日本学専攻日本史専攻分野 教授
社会連携室長 (日本学専攻専攻長)
東北大学日本学国際
研究クラスター長