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Faculty of Asian and Middle Eastern Studies

 
Venue: 
FAMES Room 10 (the old Common Room)
Event date: 
Tuesday, 10 May, 2022 - 18:00

Please note that this talk is for FAMES students and staff only



Please join us for a special lecture by Professor Matsukata Fuyuko (松方冬子) of the Historiographical Institute, Tokyo University on Tuesday, 10 May at 6pm in the FAMES Room 10 (the old Common Room)

日本の歴史学は今まで何をしてきたのか 

本講演では、東京大学史料編纂所海外史料室で30年近く仕事をしてきた経験から、「日本の歴史学は今まで何をしてきたのか」という問いへの答えを探したいと思います。私の研究テーマは、「日本近世史」「日蘭関係史」「グローバル・ヒストリー」と変化してきましたが、その変化は日本と世界の歴史学全体のあり方と大きく関わっています。 

まず、「日本」とは何かを考えてみたいと思います。「日本」はJapanと同じではありません。名前は、日本と世界との関わりかた、折り合いの付け方の歴史を反映しています。ここでは「日本」という国名(西洋文明と相対するための名前)を持った国の源流は18世紀後半に遡れるという考え方を説明します。したがって、タイトルにある「今まで」は「18世紀後半から今まで」ということになります。次に、「日本」の史学史を急ぎ足で見るとともに、国際学士院連合(UAI)の「在外未刊行日本関係史料」プロジェクトのご紹介をします。最後に、史料のオンライン公開の進展など、現在起きている歴史学の地殻変動のなかで私が考えていることの一端をお話ししたいと思います。